イーズ未来共創フォーラム代表 枝廣淳子先生がYahoo!ニュースに寄稿した記事の一部を抜粋します。
コロナの先の社会へー世界で広がる助け合いの動き
枝廣淳子 | 幸せ経済社会研究所所長、大学院大学至善館教授4/10(金) 17:10
新型ウイルス肺炎が世界で流行 英で医療従事者に感謝の動き(写真:ロイター/アフロ)
3月中旬、自分のパソコン上のフォルダーに「コロナの先の社会へ」というフォルダーをつくりました。 今回のコロナウイルスの感染急拡大は、「そうでなくてもそちらへ向かっていた方向」へ社会を大きく動かしています。テレワークがその筆頭でしょう。また、遠隔医療やオンライン教育なども、少しずつその方向へ動いていましたが、その必要性を突きつけられ、急ピッチでシフトや取り組みが始まっています。 本当は平時から着実に動けばよいのでしょうけれど、平時には「特に現状で問題がないのに、なぜあえて変える必要があるの?」という現状維持バイアスが足を引っ張ります。そう思うと、今回のような”非常時“にこそ、「そうでなくても向かっていた方向」への動きを起こしたり、加速したりすることができます。 また、今回のコロナウイルスの感染急拡大は、「そろそろ引き返し、戻るべき方向」「本当に大事にすべきことを大事にする方向」へも社会を大きく動かす力を持っていると思っています。 コロナウイルスの世界的な蔓延および経済や産業面でのショックの伝播は、「いかに私たちの世界が緊密に結びついているか」を改めて浮き彫りにしています。「グローバル化」のメリットを称賛するだけでなく、デメリットやリスク、脆弱性を改めて考え直し、「どこまで何をグローバル化し、何はどこまでローカルにしておくべきか」の優先順位づけを考える必要があることを突きつけているように思います。 私の「コロナの先の社会へ」というフォルダーには、今回のコロナウイルスの状況下で、あちこちで出てきている「そうでなくてもそちらへ向かっていた方向」と「そろそろ引き返し、戻るべき方向」「本当に大事にすべきことを大事にする方向」への動きを集めています。コロナのトンネルの先にどんな世界や社会を描いておくかが、「コロナ後」の私たちを方向づけると思うからです。 「こんな社会だったらいいな」「こんな世界にしたいな」と思う、内外の状況や取り組みを集め、発信していきたいと思います。
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